にきび治療 非炎症性の場合と炎症性の場合
<にきび治療 非炎症性の場合>
にきびには、赤く腫れている炎症性のものと、皮脂が毛穴につまっているだけの非炎症性のものがあります。
特に非炎症性のにきびの場合、自分でなんとかケアしてしまおうと考えたり、わざわざ皮膚科を受診する人は案外少ないかもしれません。
しかし、間違ったケアを続けたり放っておくことでアクネ菌が繁殖して炎症を起こしてしまうこともあり得ます。
治療にはホルモン剤や外用薬イオウが用いられます。
ホルモン剤として用いられるジオール、メサルモンFは総合女性ホルモンで、皮脂の分泌を抑える作用があるとされています。
皮脂の分泌には男性ホルモンの一つであるアンドロゲンが深く関わっているとされていますが、そこで女性ホルモンを内服してアンドロゲンの作用を抑えてしまおうというわけなのです。
また、イオウを含むローションをにきびの部分に塗る方法では、毛穴を開き、詰まった皮脂を出やすくします。
しかしイオウにはその作用から皮膚が乾燥してしまうというデメリットや、黄色い粉が浮いてくるため外出時には使いづらいという点もあります。
夜はそのまま使用し、朝は上澄みだけを使用するという工夫も必要になります。
クレアラシルのような薬は、イオウとレゾルシンを含んでいて、比較的使いやすいようです。
<にきび治療 炎症性の場合>
にきびはその症状や程度の違いから、悩みの程度もさまざまです。
鏡を見るのもイヤ、とかなり深く悩んでいる人もいれば、まったく気にしない人もいるでしょう。
どちらにしても、自己流のケアでにきびが悪化してしまった場合、皮膚が陥没してしまったり黒ずんでしまうなどのにきび痕が残ってしまうこともあり、こうなってしまうともう完全に治すのは難しくなってしまいます。
にきび痕ができるまえに、きちんとした病院で診察をうけ、治療をしておくことをお勧めします。
炎症が起きていて赤く腫れているにきびや、化膿しているにきびがある場合は、細菌に直接はたらきかける抗生物質がおもに用いられます。
内服薬の抗生物質は、テトラサイクリン系抗菌薬とマクロライド系抗菌薬がよく用いられ、これらはにきび菌に直接作用するほか、抗炎症作用ももっています。
しかし内服薬の抗生物質を長く続けて使うと、薬が効かない菌が出てくることもまれにあります。(耐性菌と言う)
そのため、2週間に1度の診察を原則として、様子を見ながら、炎症の赤みが引いてきたことが実感できれば内服薬の量を減らしたり、外用薬だけの使用に切り替えていきます。
外用薬の抗生物質には、ナジフロキサシンやクリンダマイシンが用いられ、軟膏、クリーム、ローションといったタイプがあります。
適切に抗生物質を使うことで、炎症性のにきびは徐々によくなっていきます。
あせらずにゆったりした気持ちで治療にのぞむことがポイントとなります。
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