歯列矯正のブラケットとは

歯列矯正のブラケットとは、歯列の矯正をする際に、矯正する歯に、器具を接着剤で取り付け、その器具にワイヤーを通して、定期的に、段階的に、このワイヤー、器具を3-4週間毎に調整して、歯列を矯正していきます。
この器具のことをブラケットといいます。
歯の裏側（舌側）にブラケットをつける矯正治療もあり、このことをリンガルプラケットといいます。
このブラケットには、メタル、セラミック、プラスチックなど異なる材質のものが用意されております。
メタルブラケットは、価格が、他の材質に比べて安くでき、金属の特性により強くて丈夫です。
矯正治療中に、もしムシ歯になった場合、ブラケットの周囲にムシ歯が発生しますので、ブラケットが透明であれば，矯正治療中にもムシ歯がすぐに見つけることができます。
そこで、前歯にはセラミックブラケットを使用し、大きな力がかかる奥歯には従来の金属製のメタルブラケットを使用するなど、このセラミックブラケットとメタルブラケットを併用して利用することで、セラミックブラケットの問題を解決できます。
さらに、最近では、インプラントという最新の矯正方法があります。
このインプラントは、ブラケットが歯に装着するのと違い、歯茎にインプラントを挿入して固定します。
このため、従来のブラケットの歯と歯をワイヤーで結んで歯を動かす矯正では、固定している歯自体が動いてしまうという欠点がありましたが、インプラントでは歯茎に固定しているため、歯が動くことはありません。
インプラントから直接引っ張ることができるので、ヘッドギアを装着する必要がなくなりました。
また、矯正用のインプラントは、とても小さくでき、装着も短時間で、違和感もありません。
インプラントは、治療期間がブラケットと比較して大幅に短縮されました。

歯列矯正の料金、治療費
歯列矯正の料金、治療費は、治療先の歯医者、医院、病院、国公立、私立などの治療機関により違いますし、どのような歯列矯正やブラケット(インプラントなど)を使用するか、また、外科的な手術が必要な矯正の場合もあります(注：歯列矯正治療は、残念ながら保険は一部を除いて使えません。
保険が適応される矯正治療は、唇顎口蓋裂患者の矯正治療と、外科手術を共なう顎変形症の矯正治療のみです。)ので、一概に言えませんが、大まかな相場の料金、治療費としては、トータル100万円前後かかるようです。
それぞれ歯科矯正治療には、「相談」「検査」「診断」「歯列矯正実施」「定期健診及び調整」の工程があります。
はじめの「相談」では、無料のところもあれば、数千円取るところもあります。
次の「検査」では、実際に治療に必要なデータを取ります。
歯の模型や、レントゲン、写真などの検査を行い、相場は、５万円前後というところでしょう。
まず、矯正器具を製作し、歯列にはめ込んだり埋め込んだりします。
矯正器具の部材のブラケット等の材質(セラミックやメタル)、上あご、下あご、両方のあご、2-3本の部分歯列矯正など、矯正の範囲、治療方法(インプラント使用、マウスピース型、舌側矯正）対象者の年齢(大人、子供)などにより料金も違ってきます。
下は50-60万円から100万円前後ほど料金がかかります。
ここから数年かけて歯列の矯正が続きます。
この間、20回前後の定期健診及び微調整があります。
この度に、毎回、3000円から5000円、料金がかかります。
このようにトータルすると、歯列矯正は、多額な金額がかかります。
初めの段階で、最後まで治療してトータルでいくらになるのか、前もって聞いておきましょう。
また、歯列矯正は、もし行なうのであれば、子供のときに行なった方がいいでしょう。
費用は大人に比べて、半額ほどですむ場合もあるようです。

歯列矯正子供の場合
歯列矯正 子供の場合、成人してから行うより治療にかかる期間と費用が抑えられるため、歯並びや噛み合わせの問題がある場合は、早めに治療を行い、歯にまつわる問題を解決しておくことがおすすめです。
成人の場合、歯列矯正にかかる治療費は100万円程度といわれていますが、子どもの場合は、60万円程度といわれています。
子どもの場合、骨格が固まっていないぶん、歯並びや噛み合わせが悪いまま成長してしまうと、骨格の成長や発育に悪影響を及ぼす危険性や呼吸や咀嚼（そしゃく）、発音などの障害などもあるため、早めに治療し解決していく必要があります。
悪い場合は、顔が左右非対称になってしまう危険性もあります。
そうなってしまうと本人の精神衛生面での悪影響も考えられます。
治療期間は、成人の場合、弱いチカラでゆっくりと歯や歯茎に負担がかからないように行う必要があるため、4年から5年かかる場合がほとんどですが、子どもの場合は1年から2年程度で治療を終えることができます。
子どもの歯列矯正は、アゴの骨格を整える１期治療と歯の位置を整える2期治療からなり、小児矯正とも言われています。
2期治療が成人にも適用される歯列矯正で、永久歯が生え始める6歳から7歳ころや永久歯が生え変わる9歳から13歳までの時期が適しているといわれています。
その理由として、乳歯が生えている幼児期に歯列矯正をおこなうと、子どもが嫌がってしまうことが多いうえ、特に9歳から13歳までの時期は、アゴの骨格が柔らかいため、アゴを広げたり、前に動かすなど、アゴの骨格のバランスを整える治療が行いやすいからです。