ジブチルヒドロキシトルエン
ジブチルヒドロキシトルエンとは、化粧品や食品を空気酸化によって起こる変質から保護するために用いられます｡
略称：BHTといいます。
ジブチルヒドロキシトルエンは、比較的、刺激のない酸化防止剤で、安定性にすぐれています。
単品で用いられることは少なく、他の酸化防止剤およびアスコルビン酸、クエン酸などと併用されて、相乗効果（シナジー効果）を出します。
食品では、食用油脂、バター、魚介乾製品など油脂類やタンパク質の酸化変性を防ぎます。
化粧品では、乳液やクリームなど化粧品の中には天然の油脂、脂肪酸、香料などを配合しているが、それらが空気中の酸素で酸化され変質したり変色したりするのを防ぎます。
表示指定成分であり、まれに皮膚炎や、過敏症を起こすこともあります。

シクロメチコン
シクロメチコンとは、徐々に揮発することが特徴のシリコン系の油性ベースです。
低粘度なので、さっぱりした感触で、撥水性（水をはじく）を有します。
は、乳液やセットシクロメチコン剤、制汗剤等に用いられ、他の成分に起因するベタツキを防ぎ、塗布時の拡がりや伸びを良くします。
ウォータープルーフタイプのリキッドファンデーションなどに使われ、汗による化粧崩れを防ぎます。
肌表面に長時間オイルが付着するのを好まない場合に最適です。
オイルフリーの製品にオイルのかわりに入れられます。
表示指定成分ではありません。
ヘアケア製品でのサラサラ感や、さっぱりした使用感をうたった乳液など、また天然・自然派化粧品にも用いられます。

シクロデキストリン
シクロデキストリンとは、デンプン類に微生物酵素を作用させて得られる環状をした糖類（オリゴ糖）です。
真ん中に空洞があるため、ここに他の分子を定着させたり、臭いを吸着させることができます。
シクロデキストリンの化粧品成分としては、他の添加成分の安定化や、酸化などによる品質の劣化を防ぐために用いられます。
また、余分な皮脂や汗などを吸収するためにも用いられます。
環の外部は親水性で、内部は疎水性であるという特異的な構造をとっているため、いろいろな分子を内外に吸着させることができるのです。
香料をゆっくり放出することも可能になりました。
また、化粧品の品質安定のために、組成中の油分がにじみでるいわゆる「汗かき現象」の防止にも利用されています。