アロマテラピー
アロマテラピー(Aromatherapy)とは、花や木など植物に由来する芳香成分(精油・エッセンシャルオイル)を用いて、心身の健康や美容を増進する技術もしくは行為のこと。
「アロマ=aroma」とは「芳香」、「テラピー=therapy」とは「治療」のことになります。
アロマテラピーとは、植物の持つ芳香成分を利用した自然療法のことを意味します。
香りが脳を刺激し、ホルモンの分泌の調整、免疫力の向上、心身のトラブルの予防改善をする。
アロマテラピーは精油を用いてホリスティックな観点から行う自然療法です。
アロマテラピーの目的は以下のとおりです。
1.リラクセーションやリフレッシュに役立てる。
2.美と健康を増進する。
3.身体や精神の恒常性の維持と促進を図る。
4.身体や精神の不調を改善し正常な健康を取り戻す。
植物の有効成分が体にとりこまれて作用するメカニズムには、大きく分けて以下の4つのパターンがあると考えられています。
<鼻から大脳へ伝達されるパターン>
鼻から取りまれた香りの分子は、鼻の奥にある粘膜で電気信号に変換されて大脳辺縁系に伝達されます。さらに、この電気信号は、ホルモンや免疫系の分泌を促す生命中枢とも言える視床下部に到達します。
香りの成分によって、視床下部の出す指令は様々ですが、例えばラベンダーの香りは、神経伝達物質であるセロトニンの分泌を促進することが分かっており、この結果、気持ちがリラックスすると考えられています。
<肺から吸収されるパターン>
鼻や口から取り込まれた香りの分子は、鼻や肺の粘膜から血管壁を通って血液に吸収され、血流を介して全身に行き渡ります。
<皮膚から吸収されるパターン>
これはトリートメントの場合になりますが、キャリアオイルにより希釈されたエッセンシャルオイル(精油)の有効成分は、皮膚の表層部分(表皮)よりさらに下の真皮にまで到達する優れた浸透力を持っており、体液や血液、リンパ液などにのって体中に運ばれます。
<消化管の粘膜から吸収されるパターン>
海外では医師の指導のもとエッセンシャルオイル(精油)を内服する場合があります。
しかし、肝臓や腎臓に重大な影響を及ぼしたり、神経組織に影響を与える場合もありますので、素人が勝手な判断で行なってはいけません。
一部の精油は、わずか1本で致死量に達するものもあります。
精油の内服は非常に危険ですので、絶対に避けて下さい。
また、乳幼児が誤って飲み込んだりしないよう、保管には十分お気をつけ下さい。
<補足>
アロマテラピーは、「アロマセラピー」と呼ばれる場合もあります。
アロマテラピーは、「Aromatherapy」と表記します。
このスペルをフランス語読みすると「アロマテラピー」となり、英語読みすると「アロマセラピー」となります。
「アロマテラピー」という言葉は造語ですが、20世紀のフランス人化学者、ルネ・モーリス・ガットフォセが命名したと云われております。
「アロマセラピー」という呼び方は、医療従事者を中心によく使われています。
これは「セラピー」という言葉が「治療行為」を意味する言葉であることが関係していると思われます。
ただ、日本ではアロマは治療行為として認められていないため、その点だけは注意が必要です。
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