歯列矯正 現状
歯列矯正の現状として、話題になるのは、日本の保険制度の問題があげられます。
日本の保険制度は、歯科医による歯科治療に対して保険が下りるため、歯の病気に関する対策を軽視してしまう傾向にあります。
しかし、歯並びが悪いなどの歯列矯正に関しては病気として扱われないため、保険が非適用です。
逆に先天的に歯列矯正の必要性がある方にとっては、不公平と言わざるをえない現状ですが、アメリカでは、歯の病気が原因で身体の不調につながることが理解されている上、歯科治療に保険が下りないため、歯磨きだけでなくフロスの習慣もあります。
将来的に歯科治療費をかけないための対策として、子供のころから、5~6千ドル(65~78万円)かけて歯列矯正をすることも一般的です。
日本では、歯列矯正にかかる費用が60~130万円が相場だと言われていますので、日本での歯列矯正にかかる費用は、標準的だといえます。
歯列矯正の現状は、こうした保険の適用・非適用による費用の問題のほかに治療にかかる期間も話題になります。
歯列矯正は、従来のブラケットとワイヤーを利用して強い力で歯を矯正する一般のブラケット矯正以外にも歯列矯正の装置を摩擦抵抗の少ない特殊のブラケットにし、弱い力で歯を矯正する『デーモンシステム』や歯の付け根部分の硬い骨にヒビを入れることで矯正する『コルチコトミー』、人工の歯を埋め込む入れ歯に代わる新しい歯科治療のインプラントの技術を利用した『インプラント矯正』などは、通常子供でも1年以上かかるといわれる矯正期間を半年強で完了することができるようになっています。
アメリカの歯列矯正の現状は、歯列矯正が一般的なため、ホワイトゴールドでできた矯正装置をつけ、堂々と見せる習慣があります。
それに対して、日本の歯列矯正の現状は、ブラケットが目立たないプラスチック製やセラミック製のものや、リンガルブラケットという歯の裏側につける装置で矯正する方法が増えてきてる半面、歯列矯正装置のブラケットにカラーゴムをつけ、オシャレに矯正期間を楽しむというアメリカ的な傾向も出てきており、さまざまな選択ができるようになってきています。