脂肪細胞の種類と働き
脂肪細胞には「白色(はくしょく)脂肪細胞」(WAT)と「褐色(かっしょく)脂肪細胞」(BAT)と言う、全く働きの違う2種類の細胞に分類する事が出来ます。
白色脂肪は全身のあらゆるところにあり、とくに下腹部、お尻、太もも、背中、腕の上部、内臓の回りなどに多く存在しています。
体重がそれほど多くなくても、下腹部やお尻、太ももなどの太さが気になる人が多いのは、これらの部分に白色脂肪細胞が多いためです。
体内に入った余分なカロリーを中性脂肪の形で蓄積する働きがあります。
褐色脂肪細胞の分布場所は、首の周り、脇の下、肩甲骨の周り、心臓、腎臓の周りの5カ所で、体内に蓄積された余分なカロリーを熱に替え、放出させる働きのあるありがたい細胞です。
褐色脂肪細胞は幼児期に多く存在し、成人になると減少します。
褐色脂肪細胞に蓄積された脂肪は、体温を維持するための熱源として使用されます。
褐色脂肪細胞は、成長期に入ると少しずつ減り、生まれたばかりの時に約100gあったものが、成人になると40g程度に減ってしまいます。
歳を重ねるとともに身体に脂肪がつきやすくなるのは、褐色脂肪細胞が減ってくることも大きな要因です。
褐色脂肪細胞の働きが活発な人はエネルギーをたくさん消費し、活発でない人は、エネルギーの消費も少なめということになりますが、この褐色脂肪細胞の働きは、遺伝子によって操作されます。
褐色脂肪細胞に関わる遺伝子に変異を持って生まれてくる人がいます。
日本人の3分の1はこの遺伝子に変異をもっているといわれ、このような人たちは、そうでない人に比べ基礎代謝量が平均約200kcalも低く、太りやすい体質ということになります。
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